掬い上げるもの

日々の中から掬い上げたさまざまな思いを綴る、俳句&エッセイ。 一話があっという間の短さです。 どこから読んでも、好きなとこだけついばんでもよし。 よろしければ、お茶やコーヒー片手に気楽にお付き合いくださいませ。 マイナスイオンを深呼吸したい方も、ぜひお立ち寄りください♪

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

憂い

信じる

秋思きて信じたきものかたちなく 秋思《しうし》は、秋の寂しさに誘われて心に生まれるもの思い。秋の季語。 秋の夜中。 ふと、目が覚めてしまった。 すぐにまた寝つけると思ったのに、なかなか眠気はやって来てくれない。 いつもは全く聞こえない時計の秒針…

思い出

掌に残るもの

拾ふ葉も捨つる葉も美《は》し紅葉狩 「紅葉狩」は、紅葉の名所を訪れ、その美しさを眺め味わうこと。秋の季語。 美しい紅葉がたくさん落ちていると、拾いたくなる。 好みの形や色をした葉を、何となく探す。 一番気に入った一枚を選んで、掌に乗せる。 そう…

麗人

今いる場所で

ふたつほど湯呑しずめて秋の水 秋になると、野外や器の中、台所など、どこに存在する水も、静かに澄み渡る気配を持つ。「秋の水」は、そんな水の様子を表す。秋の季語。 高く澄んだ空や、爽やかな風、穏やかな陽射し。 そんなものを映し込むせいだろうか。 …

深呼吸